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診療内容

精神科・心療内科ってどんなところ?

日本では精神科と心療内科が区別されていることが多いですが、どちらもこころの問題を扱う診療科です。米国では心療内科も精神科の診療領域に含まれます。まだまだ日本では怖いイメージを持たれることが多い精神科ですが、米国では一般内科や家庭医療科、小児科などと同様、誰でも気軽に受診する一般的な診療科の一つと位置づけられています。

また、米国ではサイコセラピー (心理療法) と呼ばれる対話を用いた治療、いわゆるカウンセリングも非常に盛んで、ちょっとした悩み事でもすぐに受診して相談する文化があります。小さな悩みごとや症状でも構いません。日本では受診をためらっていた方でも、米国では是非気軽に受診していただきたいと思います。

Takashi Matsuki M.D. Office

診療の流れ

1. 初回コンサルテーション

問診

初回のコンサルテーションは1時間程度時間をかけてゆっくりお悩みの症状について伺います。コンサルテーションは医師と1対1で、和やかなリラックスした雰囲気の中で行われます。また、多角的にこころの問題を評価するため、これまでのこころや身体の病気や不調の有無・治療歴について、生い立ちから今までの生活歴、過去から現在の人間関係、現在のライフスタイルなどについて一通り質問します。

もちろん、初対面ではお話ししにくいこともたくさんあると思います。決して無理に全ての質問に答えていただく必要はありません。なお、医師には法律により守秘義務が課せられており、診療内容に関する秘密は厳守されます。診療内容を患者さんの許可なく第三者にお話しすることは決してありません。 今まで誰にも話せなかった悩み事も、安心してお話しいただけます。

血液検査、画像検査など

こころの不調の原因は精神的なものだけとは限りません。身体の不調や思わぬ身体の病気が原因となっていることがしばしばあります。米国での精神科医としての経験だけでなく、日本で総合診療医としての経験も有する医師が問診後、必要に応じて血液検査や画像検査を行い、体の病気や不調が隠れていないかどうか調べます。

一般的な健康診断では発見されにくい各種ビタミン・ミネラル不足やホルモンバランスの崩れ、感染症、自己免疫疾患などがこころの不調の原因となっていることもあるため、こうした病気の有無も必要に応じて調べます。

精神科・セッション

2. 治療方針の提案

お薬の処方、心理療法 (サイコセラピー、カウンセリング)、生活習慣の改善、食事栄養指導、運動指導などから、患者さんにあった治療法をご提案し、話し合いながら治療を進めていきます。必要に応じて外部のサイコセラピスト、カウンセラーや他科専門医とも協力して治療を進めていきます。

3. お薬の処方

診察の結果、薬による治療が効果的と判断される場合には薬の処方を行います。薬の処方はなるべく必要最小限にとどめます。米国と日本の両方の医師免許を持つ医師がそれぞれの患者さんにとって最適な処方を行います。現在内服されているお薬に関しても是非お気軽にご相談ください。

精神科・治療方針

4. 心理療法 (カウンセリング・サイコセラピー)

お薬の処方だけでなく、心理療法(サイコセラピー・カウンセリング)も行っています。医師との安全な人間関係のなかで感情や思考をプロセスしていくことにより、症状の背景にある心理的な葛藤から解放され、本来の自分らしく自由に生きられるようになることを目指します。医師が特定の価値観や考え方を一方的に患者さんに押し付けることは決してありません。

以下のような方に特にお勧めの治療法です

  • 症状の背景にある自分自身の性格や人間関係の問題につい解決したいと思っている方
  • 長期間薬の治療を受けているがなかなか良くならない方
  • 薬の治療のみに頼りたくない方
  • 思考や行動の悪い癖を治したい方
  • 根本から治したい方
  • 過去の心理的なトラウマに悩まされている方

サイコセラピー・カウンセリングのみに通われている方もたくさんいらっしゃいます。ちょっとした悩みごとでも構いません。よりよく生きるため、自分自身をみつめるため、という理由でも結構です。是非お気軽に受診してみてください。

カウンセリング・サイコセラピー

遠隔診療について

米国ではオンラインビデオ通話を用いた遠隔診療・カウンセリングが、多くの州で従来の対面診療と同等の診療として認められており、一般的になっております。様々な理由で対面診療が困難な患者さんや州内の遠方にお住まいの方にとって、とても便利な選択肢です。対面診療と同等の質の診療を提供できることが、研究により証明されています。

遠隔診療は、デスクトップはもちろんのこと、スマートフォン、タブレットでも簡単にご利用いただけます。患者様のプライバシーを守る法律である HIPAA の規定に準拠して作成された遠隔診療専用のオンラインビデオ通話プログラムを用いて診療を行いますますので、個人情報漏洩の心配も無く、安心してご利用頂けます。

当オフィスでは現在ニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州、ペンシルベニア州、テキサス州、ジョージア州、アラバマ州、ケンタッキー州、テネシー州、ワシントン州、カリフォルニア州、マサチューセッツ州、ワシントンDC、バージニア州、メリーランド州、イリノイ州、ウィスコンシン州にてオンライン遠隔診療を提供しております。

その他の州への遠隔診療サービスの提供は現在準備中です。州医師免許の規定上、現在上記以外の州に滞在中の方にはオンライン遠隔診療はご利用出来ません。他州にお住まいでも、診察時に上記州内にいらっしゃる場合はオンライン遠隔診療をご利用できます。

遠隔診療・セッション

遠隔診療のご利用方法

  • パソコン、タブレット、スマホのブラウザーで利用できます。アプリのダウンロードは必要ありません。
  • メールにて送られてくるリンクをクリックするだけで診療開始できます。
  • 薬の処方が必要な場合は、お近くの薬局に処方箋を送信いたします。
遠隔診療・タブレット

遺伝子検査・オーダーメイド医療

抗うつ薬、抗精神病薬・気分安定薬・抗不安薬など、メンタルヘルスの領域で使われる薬には、効果や副作用の現れ方に大きな個人差があることがよく知られています。それぞれの患者さんにあった薬を見つけるには試行錯誤を繰り返さなければならないことも多く、最適な治療薬にたどり着くまでに何ヶ月、何年もかかることも少なくありませんでした。

最近米国で注目されているのが遺伝子検査に基づいて患者さん一人一人に適切な医療を行うオーダーメイド医療です。患者さんの遺伝情報を調べることにより、様々な薬との患者さんの相性を事前に予測することができるため、試行錯誤を経ずに最適な処方をすることが可能になります。検査は口の中の粘膜を綿棒でこするだけと非常に簡単で、痛みは一切ありません。

こんな患者さんにオススメです

  • 症状の背景にある自分自身の性格や人間関係の問題につい解決したいと思っている方
  • 何種類も薬を試したが、なかなか症状がよくならない方
  • 薬に対する副作用に苦しんでいる方
  • 薬を何種類も試すことなく、すぐに最適な薬を見つけてなるべく早く症状を治したい方
精神科・遺伝子検査

当オフィスでは Assurex Health社 の GeneSight® Test を採用しています。

この遺伝子検査は米国ではすでに一般的になりつつあり、米国の多くの医療保険プランが保険診療として承認しています。米国の保険をお持ちのかたは保険を使ってこの検査を受けていただける可能性があります。保険がきかない場合でも、検査会社より患者さんの所得に応じた検査費用の割引を受けられます。まずはお気軽にお問い合わせください。

日本にお住いの方も自費でこの検査を受けていただけます。当方からお送りする検査キットを用いてご自分で検体を採取していただき、当方まで返送していただくだけと、とても簡単です。日本からもお気軽にお問い合わせください。

注:患者さんとの相性を調べられる薬は米国で販売されている薬のみになるため、日本でのみ販売されている薬との相性は調べられません。調べられる薬のリストについてはお気軽にお問い合わせください

精神科・遺伝子検査

こころの病気とは?

うつ症状
気持ちが沈む、常に悲しい、興味・喜びの喪失、食欲減退・亢進、不眠・睡眠過多、疲れやすい、集中力の低下、エネルギー喪失、精神運動の制止、焦燥感、罪悪感、自殺願望など

そう症状
気分の異常な高揚、自尊心の肥大、睡眠欲求の減少、しゃべり続ける、早口になる、次から次へとアイデアが浮かんで思考がまとまらない、注意散漫、活動量の増加、快楽的活動への傾倒など

特定の状況、対人関係への不適応に伴うストレス、気分の落ち込み、不安、行動の異常など

  • 各種恐怖症 (閉所恐怖症、高所恐怖症、 対人恐怖症、あがり症など)
  • 全般性不安障害 (特定の対象がなくあらゆることに不安を抱く)
  • パニック障害 (動悸、息苦しさ、発汗、震え、めまい、手足の痺れなどのパニック発作を繰り返す)
  • 強迫性障害 (強迫観念や何度も施錠を確認するなどの強迫行為を伴う)
  • 心的外傷後ストレス障害 (強い心理的なストレスの後に生じる)

寝付けない、夜中に何度も目が覚める、早朝に目が覚めてしまう、長時間眠っても眠気のため朝起きられない、日中の過度の眠気など

拒食、過食、極端なやせ願望、過激なダイエット、食べた物を意図的に吐くなど

心身症、自律神経失調症とも呼ばれ、精神的な原因に伴う身体的な症状 (医学的な検査で異常が全く認められないにもかかわらず、めまい、痛み、しびれ、麻痺などの体の症状がある場合)

アルコール、タバコ、ヘロイン、麻薬鎮痛薬、コカイン、覚醒剤、幻覚剤、マリファナなどの乱用・依存 (止めたくても止められない、止めようとすると禁断症状が出現する、薬物の使用のため生活に著しい支障が出ている)

実際には存在しない音や声が聞こえたり物や人が見えたりする幻聴や幻視、事実とは異なることやあり得ないことを固く信じ込む妄想 (被害妄想、恋愛妄想、誇大妄想など)、常識から大きく逸脱した奇異な行動、理解不能な発言・考えなど

記憶障害 (物忘れ)、見当識障害 (場所や時間、人物がわからなくなる)、失語 (言葉が出てこない、理解できない)、失行 (今まで出来ていた動作ができない)、失認 (今まで分かっていた対象を認識できない)、実行機能の障害 (計画を立てたり、物事を順序立てたりすることができない) など

発達の遅れ、コミュニケーションの障害、限局した反復的な行動、など

集中できない、ぼんやりしている、ケアレスミスが多い、落ち着きがない、衝動性、など

人格の偏りにより社会生活、対人関係に著しい支障をきたしている状態

心と体の性別の不一致、勃起不全・性生活の不和などの性機能障害、特殊な性癖など

病的な盗癖、予測不能な感情の爆発など

突然人格が入れ替わるなどのいわゆる多重人格、過去の特定の体験の記憶が抜け落ち思い出せないなど